農園訪問記 – 1杯のコーヒーができるまで

2016.06.08
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身近にあふれているコーヒー豆、一体どのように作られているか知っていますか?コーヒーの生産は果実を1年かけて育てるところから始まります。

今回はあまり見ることのないコーヒー豆生産の様子をご紹介。LIGHT UP COFFEE代表の川野は昨年インドネシアの農園を訪問してきました。

 

コーヒーは当たり前のように果実

年間通して同じような気温が続く赤道付近の国々で育てられるコーヒー。今回訪れたのはインドネシア バリ島北部のUlian農園。標高1,000mを超えたあたり。オレンジの農園を抜けていくと、

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突如として現れるコーヒーの木。人間と同じくらいの背丈まで育っています。

 

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これがコーヒーチェリーと言われる果実。熟すと鮮やかな赤色となり、この種の部分がコーヒー豆となるんです。

 

食べようとするとほとんど食べれる果肉はなく、すぐに硬い種が出てきました。

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薄い果肉と果汁から感じられる味は洋ナシのようにしっかり甘いフルーツの味です!中には緑色の種が対になって2つ入っています。もともとフルーツの種なので、コーヒーからフルーツの味がするわけですね。

 

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奥では実際に収穫している人たち。収穫期になると現地の村人の手で毎日収穫が行われます。

コーヒーの木は強い直射日光にも弱いため、この農園ではオレンジの木の間にコーヒーの木を植えることで、日光量をコントロールしていました。こういった日陰を作るための木のことをシェードツリーとも呼びます。

 

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川野も収穫を体験してみました。果実は意外と強く枝にくっついていて、1粒1粒採るのに予想以上に力を要します。熟した赤い実と、未熟な青い実が同じ枝になっているため、赤い実だけを選んで摘んでいきます。

 

このUlian農園では1回の収穫で5トンのコーヒーを生産していました。1つの果実から2粒のコーヒー生豆ができるのですが、生豆2粒で0.5gにも満たない程度。収穫だけでも想像もできない労力がかかっていることが身に沁みてわかります。

 

熟した赤い果実だけを手で選び摘んでいく作業。特別なことのように聞こえるかもしれませんが、どの果物にだって当てはまる当たり前のこと。そこでは、ごく当たり前のように農業が行われていました

 

水洗から乾燥までの長い道のり

これが収穫されたコーヒーチェリー。なんと鮮やかで美しい色でしょう!

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コーヒーチェリーは人の手で農園中心部の精製所まで運ばれ、精製工程が行われます。

ここでの精製の工程は主に次の6工程。

 

1、パルピング

2、発酵

3、水洗

4、乾燥

5、脱穀

6、ハンドピック

 

まずパルピング

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パルピングとは果実の皮を剥がす工程のこと。パルパーと呼ばれる機械で皮を剥きます。

 

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ガリガリと音を立てながら、左に種、右に皮といったように分けていきます。

 

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これが剥かれたコーヒーチェリーの皮。大量に出てきますが、この農園では肥料に再利用。なんだか美味しそうでもったいないけど、果肉もほぼないので利用手段がないのが現状なんです。

 

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剥かれた種は、発酵槽と呼ばれる槽に直で落ちていきます。

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剥かれた種は約半日水に漬け込み、種の表面の果肉やぬめりを落としていきます。

 

翌朝、漬け込んだ種を機械で水洗

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これが生豆水洗機。種の表面についた果肉を洗い落としていきます。

 

そして洗った種は乾燥場へ運ばれ、2週間乾燥されます。もちろんここまで全て人の手作業。

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この段階ではコーヒー生豆の外側に、パーチメントという殻がついている状態なのですが、この殻ごと乾燥させます

 

コーヒー生豆は約10−11%の水分量が品質としてベストだと言われています。この農園ではなんと目で生豆の色を見て、水分値を確認していました。

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殻をむいて色を確認。手前がまだ乾燥途中、奥が11%の水分量の生豆。乾燥度合やムラを毎日確認しています。

 

いよいよ出荷

乾燥が終わった生豆。出荷と思いきやまだまだやることは残っていました。

まず脱穀機で、パーチメントと呼ばれる生豆の外側の殻を取り除きます

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これが脱穀機。手前から殻が剥かれた生豆が出てきて、殻は猛烈な勢いで裏へと吹き飛んでいきます。塵が舞い散るのでマスク必須の作業です。

 

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ロースターにとって見慣れた生豆がやっと登場。ここまで長い道のりでした。

 

生豆はこのまま小屋へと運ばれ、現地の職人たちの手で品質の確認が行われます。汚い豆、虫に食われた豆、いびつな形の欠点豆は1粒1粒選別され、粒の大きさも整えられます。ハンドピックと呼ばれる地道な作業です。

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なんと1人で1日15kgのコーヒー生豆を1粒1粒確認していくそうです。実際1粒でも欠点豆が混入すると風味は一気に崩れてしまいます。この作業なしには、質の高いコーヒーは生まれないのです。

 

ハンドピックが終わったコーヒー豆はやっと出荷作業に。

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農園主のワイヤンさんが嬉しそうにパッキングしています。

ここで出荷されたコーヒー生豆が日本やアメリカのようなコーヒー消費国焙煎所へと移り、焙煎されることで見慣れた茶色いコーヒー豆となるのです。

 

1杯のコーヒーに向き合い違いを楽しもう

とてつもない労力がかかっているコーヒーの生産。1つ1つの工程を丁寧に突き詰めていくことで、農作物としてのその産地の風味がより明確になります。

だからこそ私たちは焦がさずに焙煎し、風味を損なうことなく適切にみなさんにお渡ししないといけません。誰がどこでどう作ったか、その違いや個性をもっと楽しむような文化になってほしいと思っています。

 

さらに、このストーリーや想いを初めて飲み物というにして人に伝えるのがバリスタ

そんなバリスタの役割や技術をお伝えする“THE BARISTA SCHOOL”を6/18-19に京都で、6/25-26に東京渋谷で開催。コーヒーをしっかり学びたいと思っている方はぜひご参加下さい!

http://lightupcoffee.com/baristaschool/

 

どんな風に作っているのか、そんな違いも気にして、もっともっとコーヒーを楽しみましょう。

 

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