滑らかな甘さと繊細なフレーバーが心地よいコーヒー、「エル ポルヴェニル - ニカラグア」
EL PORVENIR - NICARAGUA
キャラメルやレーズンチョコレートの甘さが滑らかに広がり、オレンジの酸と仄かなストロベリーやカカオの香りがアクセントを加える。そのまま高い透明度を保ちながら穏やかに余韻が抜けていく。
生産地: Nueve Segovia
農園: El Porvenir
生産者: Sergio Ortes
標高: 1,200m
精製: Natural
品種: Javanica
生産ストーリー
中米のコーヒー生産国ニカラグア。元々中米の中でも貧しく、農産物への依存度が高い国ですが、近年は政治的な理由や世界的なコロナ禍により、経済難はより深刻になっています。セルジオさんが農園を受け継いだ時、ここは道路やインフラ、家さえもなく、ましてやウェットミルなど望むべくもありませんでした。最初の生産は150キロ未満でしたが、毎年順調に生産量を伸ばし5年目には1600キロを超える生産量になりました。
ウェットミルでは伝統的なウォッシュトプロセスを行います。最低16°Cの環境で14時間発酵させ、その後11日間乾燥させます。トータルで7回にも及ぶ精査選別を経て精製が完了します。施肥は6月と10月に1回ずつ行い収穫は12月から3月にかけて行っています。品質を高め、労働環境を改善し、十分な給与を労働者に提供することでこの産業をサポートし、結果、多くの関わる家族の生活が向上すると考えています。
2020年11月に2週連続でハリケーンが農園を襲いました。これにより洪水が各地で起こり、コーヒーの木は土壌水分の過多や酸素不足になったことで開花シーズンにはほとんど開花しませんでした。そのため生産量は大きく落ち込み、例年の10%しか出荷できないという状況に陥りました。
また、コロナ禍で農園にピッカーが集まらず、収穫作業が思うように進まず、政府の支援がない中でウクライナ危機の影響で肥料価格も2倍に。このような中でセルジオさんは厳しい状況に置かれていましたが、彼は諦めず最後まで収穫と生産処理を行い、日本へ出荷するロットをなんとか準備してくれました。そのおかげで現在は木々の回復が見られ開花と結実も順調に進んでいます。