果実由来の甘さが特徴的なコーヒー、「ブンボゴ-ルワンダ」
BUMBOGO - RWANDA
メロンやグレープ、マーマレードのようなジャムを思わせる甘さと果実味が広がる。ねっとりとした口当たりが非常に心地よく、余韻も穏やかに続く。
生産地: Gakenke, Northern Province
精製所: Bumbogo washing station
生産者: Smallholders
標高: 1,650~2,000m
精製: Natural
品種: Bourbon
生産ストーリー
ブンボゴコーヒーウォッシングステーション(以下CWS)は2015年の年末に新設され、2017年に操業を開始しました。ブンボゴCWSが位置するガケンケは首都のキガリから車で約1時間ほどの距離ながら、ルワンダ国内でもトップクラスのクオリティのコーヒーを生産するエリアです。ルワンダ カップオブエクセレンスにおいても、ガケンケから長年に渡り数多くのCWSが入賞しています。2017年の操業開始以来、ブンボゴCWSの成長は目を見張るものがありました。アフリカンベッドを合計で203台導入し、近隣の農家と関係性を築いていく中で、大きく生産量を増やしました。チェリーを持ち込む農家は523名おり、30人ごとに1つのグループを作り、その中のリーダーと密なコミュニケーションをとることで、リーダーから他の農家への栽培や収穫の技術を指導しています。
チェリーはブンボゴCWSに持ち込まれた後、パルパーで果肉を剥がし、発酵槽で約12時間ドライファーメンテーションが行われます。その後、カナル(水路)にて比重選別を行い、グレードを8段階に分けます。グレード毎に分けられたウェットパーチメントは「pre dry(プリドライ)」という、シェードをつけたドライングベッドで陰干しを行いながら、重点的にハンドピックを行う工程に入ります。まだ乾いていないウェットパーチメントは、未成熟な物だと深い緑色になったり、虫食い部分が斑に変色したりと、欠点が目視で判別がつく状態です。こうした欠点はパーチメントが乾いて白くなると、分からなくなってしまうので、水分が多くまだパーチメントが乾いていない比重選別後に集中して行います。そして、パーチメントをドライングテーブルに移し、天日乾燥させます。30分毎にスタッフがパーチメントを攪拌し、均一に乾燥させていきます。雨の日と日中で一番気温が上がる時間帯はビニールでパーチメントを覆い保護し、強い直射日光による急激な乾燥や、表面の部分のみ乾燥し水分値が不均一になるなどの乾燥ムラを防ぎます。パーチメントの水分含有量が12.8%になった時点で、袋に詰めて倉庫にて保管します。
ブンボゴCWSは農家の生産をサポート、および改善するために継続的に取り組んでいます。
・全ての農家とその家族を健康保険に加入させる
現金収入の少ない農家は健康保険へ加入することが困難で、ルワンダのCWSとしては初となる取り組みです。
・チェリーの受け入れとフィードバックシートの徹底
農家に未熟なチェリーではなく、完熟したチェリーを持ち込んでもらうために、毎回農家が「どんなチェリーを持ってきたか」を評価し、フィードバックをしています。CWSによっては完熟したチェリーしか受け取らず、未熟なチェリーは買い取らない所もある中、持続的な関係性構築のために持ち込まれたチェリーは全て、政府が定める最低買取価格以上の金額で買い取ります。
・農家へのコーヒーの苗の無償配布
このような取り組みを通じて地域の農家・コミュニティとの関係性を重視しながらCWSの運営を行っています。
2020/21 クロップ Washed
エスプレッソのために用意したコーヒー。ネーブルオレンジのような弾けるような果実味が口いっぱいに広がり、安納芋のようなねっとりした甘さが長く続く。