カンデリージャ最高品質の農園から届いたコーヒー「ラス コリナス」
LAS COLINAS - COSTA RICA
赤りんごの果実感をフローラルな印象が包み、ソフトクッキーの甘さがじんわりと膨らむ。余韻には紅茶の華やかさと共にマカダミアナッツの香りが広がる。
生産地: Tarrazu
農園: Las Colinas
生産者: Ricardo Hernandez ,Elsa Sánchez
標高: 1,700-1,800m
精製: Honey
品種: Catuai
生産ストーリー
コスタリカの中で、量をとっても質をとっても一番の生産地であるタラス。そこに私たちが10年以上扱わせていただいているコーヒーを作る精製所「カンデリージャ」はあります。
カンデリージャは、コスタリカで最初のマイクロミルです。マイクロミルとは、農園の傍ら、農家さんが自ら精製を行う、自前の小さな精製所のことです。マイクロミルというものができる前までは、生産者は地域の農協のようなところに収穫したコーヒーチェリーを量り売りするだけでした。量でしか売買されないためなかなか買取価格も上がりづらく、生産者としてはもっと付加価値をつけてコーヒーを販売したいと、自ら精製設備を備えて精製まで行い生豆で販売することで、その美味しさも伴って高い価値で販売できるようになりました。そんな、マイクロミル革命とも呼ばれる、生産者が精製を行い付加価値をつけてコーヒーを販売する流れの先駆者とも言えるのがこのカンデリージャです。

2022年、2023年と、ラ・カンデリージャの創業者の息子であり、代替わりして品質管理の責任者となっているリカルドさんがLIGHT UP COFFEEに訪問してくれました。そのご縁もあり2024年の1月に、LIGHT UP COFFEE 代表の川野とヘッドバリスタの福留がカンデリージャを訪問してきました。
カンデリージャでの精製方法としては主にウォッシュトとハニーの2種類でコーヒーをつくっています。コスタリカならではの設備として、ミューシレージリムーバーという機械がこのカンデリージャにもあります。これは皮剥きしたコーヒーチェリーの中の種の周りについているベタベタの半透明の膜であるミューシレージを水圧で落とす機械です。一般的には、皮むきしたあとのコーヒーチェリーは発酵タンクに入れて1〜2日寝かせ、発酵によって分解されたミューシレージを棒状の道具や手洗いなどで洗い落としてから乾燥させます。しかしこのミューシレージリムーバーを使うことで発酵の場所も要らず、水洗のための労力や大量の水も必要なくコーヒーを精製できます。皮剥きしたらミューシレージリムーバーを通して乾燥場に直接コーヒーをもっていけるというのが効率的で、なおかつ気温が変化する中でも発酵具合によるブレも起きにくく、安定した生産体制だと感じました。

ミューシレージリムーバーを通ったコーヒーは、そのままパティオと呼ばれるコンクリートの乾燥場に並べられ、毎日16回攪拌しながら効率的にムラなく乾燥が進められていきます。溝が入ったトンボのような道具を使って撹拌していくのですが、太陽の位置に向けて角度を調整しながら細かく撹拌作業をしていたのが印象的でした。

2024年の訪問の際、見させてもらった農園の中でも最も美しかったのが、彼らの農園の中でも最も標高が高い場所に位置しているラス・コリナス農園でした。 それぞれの農園ごとにコーヒーをテイスティングさせてもらっても、特に印象的だったのがこのラス・コリナス農園のコーヒーでした。
そこから、LIGHT UP COFFEEで、「ハウスシングル」として、通年で扱い続ける看板で定番のコーヒーとして、このラス・コリナス農園のカトゥアイ品種のハニープロセスを扱わせてもらうことにしました。 カンデリージャらしい柔らかい甘さ、優しい果実感が、まさに私たちが届けたい「毎日のみたいおいしいコーヒー」のイメージにとても合っていました。
このラス・コリナス農園のカトゥアイ品種、ハニープロセスは、完熟の赤いカトゥアイ品種のチェリーだけを、標高1750〜1800mに位置するラス・コリナス農園の中でも最も高い区画の木たちから収穫。収穫後は発酵を行わずにその日のうちに果肉除去を行い、ミューシレージ(粘液質)を残したままハニープロセスで精製しています。 コーヒーは12日間パティオで天日乾燥され、均一に乾くよう毎日、時間ごとに丁寧に撹拌されています。 このゆっくりとしたハニー精製によって、キャラメルや赤りんごを思わせる、豊かな甘みとフルーティーな風味が引き出されていると、精製管理を担当しているリカルドさんはコメントしています。








