タンザニア最先端を走る生産者のコーヒー「アカシアヒルズ」
ACACIA HILLS - TANZANIA / PACAMARA
ブラッドオレンジや焼きりんごの果実感がネクタリンピーチへと移り変わり、色の濃い蜂蜜を思わせるトロッとした質感と甘さが膨らみフローラルさを纏いながら余韻まで長く続く。
ACACIA HILLS - TANZANIA / KENT
りんごやオレンジの果実感にオレンジピールの爽やかさが顔を出す。コロコロとした質感ときび砂糖の甘さがキャンディーを彷彿とさせ、余韻にはルイボスティーが香る。
生産地: Oldeani
農園: Acacia Hills
生産者: Leon Christianakis
標高: 1,750 - 1,950m
精製: Fully Washed
品種: Kent/Pacamara
規格: AB/AA
生産ストーリー
レオンの祖父母は、1900年頃にギリシャからタンザニアに来た移民で、コーヒー生産を生業とした。レオンはその三代目にあたる。キリマンジャロ国際空港のほど近く、アルーシャという街の郊外に一家の邸宅がある。先代はその周辺の農園でコーヒーを栽培していたが、その土地は標高が低く高品質のコーヒーを生産するには不向きであった。レオンは2000年代にスペシャルティコーヒーという概念を知り、より高品質のコーヒーを生産できる土地を探し始めた。
新たな農園の土地をオルディアニに決めたのには二つ理由がある。一つ目はビジネスパートナーとも言えるマークが飲んだタンザニアのコーヒーの中で、一番美味しいと思ったのがオルディアニのコーヒーだったこと。二つ目は、ある研究者がオルディアニの土壌はコーヒーの栽培に最適だと言っているのを耳にしたことだ。
「昔も今も、タンザニアで生産されたコーヒーは自国ではほとんど消費されません。すべてが輸出され、そのほとんどがコモディティコーヒーです。コーヒーの国際価格が下がり、コーヒー生産で生計を立てるのは厳しくなりました。スペシャルティコーヒーに方向転換するのは必然的なことでした」とレオンは語る。
コーヒー生産に関わる人が幸せになり、その周りの人も幸せになる。そんな理想的なビジネスを実践できる経営者が一人存在することで、オルディアニという地域全体が変わっていく。これからサステナビリティが最大の主題となるスペシャルティコーヒー業界にとって、レオンの実践はとても貴重な教材となるだろう。