aillio Bullet R1 V2を使い始めるまで / 購入から初焙煎までの流れ
こんにちは、LIGHT UP COFFEEの川野です。
今回は、電動焙煎機 aillio Bullet R1 V2 を実際に購入してから焙煎を始めるまでの流れを、体験を元にシンプルに紹介します。
Bulletは家庭用サイズでありながら、最大1kgまで焙煎できるキャパシティを持ち、PCと連携して温度やログを数値で管理できる本格派の電動焙煎機です。
この記事では、
・箱を開けてから最初の焙煎までの流れ
・設置やPC接続の手順
・シーズニングや焙煎後の簡単なメンテナンス
といった、導入段階で知っておきたいポイントをまとめています。
なお、実際の焙煎レシピや使用感については、こちらの記事で詳しく書いていますので、併せて参考にしてみてください。
→ aillio Bullet R1 V2 のレビュー記事はこちら
箱を開けて中身の確認
Bullet R1 V2を開封すると、次のものが入っています。
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本体
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冷却トレイ
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電源ケーブル
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USBケーブル
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USBライト
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サンプルスプーン
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ドライバーなどの付属品
焙煎に必要なものは基本的に揃っています。
USBライトは、焙煎中の豆や焙煎した豆を観察する時に便利です。
サンプルスプーンは焙煎中の豆をすくって色や香りを確認する際に使います。


設置場所と方法
Bulletは電気式焙煎機なので、ガス工事が不要、電源があれば利用できます。
電気について
Bullet R1 V2 は200V電源で使う焙煎機です。
使い方としては、
・200Vのコンセントを用意して使う
・変圧器を使って100V環境で使う
大きく分けてこの2つの方法があります。
変圧器については市販品もいくつかありますが、出力が足りずに火力が安定しなかったり、思ったようにパワーが出ないケースもあります。
そのため、LIGHT UP COFFEEでは実際の使用検証を踏まえて、変圧器「NDF-2000UPERDS」をおすすめしています。
これから導入を考える場合は、設置環境に合わせて電源まわりも一緒に検討しておくと安心です。

場所について
焙煎中は煙やチャフが出るため、設置場所は検討しましょう。
おすすめは次のような場所です。
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換気扇の下(家の場合おすすめ)
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窓際で煙を外に逃がせる環境
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十分に換気環境がある室内スペース(店舗などの場合)
短時間のテスト焙煎であれば窓際でも対応できますが、連続焙煎や安定した温度での運用をする場合は、外気の影響を受けにくい場所がおすすめです。

PCと接続するまでの流れ
Bulletの魅力のひとつが、「PCとの連携」です。
まずはこちらよりaillio純正ソフト ROASTIME をダウンロードしましょう。
付属のUSBケーブルで本体とPCを接続し、ROASTIME を立ち上げれば、次のような情報がリアルタイムで確認できます。
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豆温度(接触式+IBTS/赤外線)
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RoR(温度上昇率)
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Power(加熱出力)
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Fan(排気)
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Drum(ドラム回転)
特別な設定はほぼ不要で、USBを接続してソフトを立ち上げるだけで計測・操作が開始できます。

まずやっておきたいシーズニング
新品の焙煎機は、金属臭やコーティングの残留物が残っていることがあります。
これを取るために、Bullet R1 V2を使い始める前に、いわゆる「シーズニング」を行います。
ここでいうシーズニングは、生豆を使った捨て焙煎を指します。
実際には、
・安価な生豆を使う
・400~500gほどの生豆で焙煎する
・焼いた豆は飲まずに廃棄する
という形で、3バッチ程度行えば十分です。
この工程を通して、ドラム内部の匂いや機械油などの製造時の残留物が抜け、同時に温度センサーや焙煎中の挙動も安定してきます。
シーズニングは「特別な作業」というより、
最初の数回を捨て焙煎として行うくらいの感覚で問題ありません。
本番焙煎を始めるまで
シーズニングが終わったら、いよいよ本番の焙煎に入れます。
最初から複雑なレシピを組む必要はなく、
・投入量を固定する
・余熱温度を決める
・シンプルな操作で最後まで焼いてみる
まずはこの流れで十分だと思います。
投入量を固定するのは、使う生豆の量が変わるだけで温度変化や火の通りが変わるためです。
温度や時間などの焙煎の変数による影響を掴んだり、自分なりの焙煎レシピをつくるまでは、同じグラム数の投入で焙煎するとやりやすいと思います。
シングルオリジンの浅煎りの焙煎では300~500gの投入で焙煎している方をよく見かけます。投入量が多いと温度上昇が緩やかになるのでその点注意の上投入量を決めていきましょう。
最初は少量焙煎から始めて、徐々に量を増やしたり、操作のポイントを増やしていくと、無理なくBulletの挙動が掴めてきます。

焙煎後のメンテナンスについて
Bullet R1 V2は、日常的なメンテナンスがそこまで重い焙煎機ではありませんが、最低限やっておきたいポイントはいくつかあります。
まず、チャフ(薄皮)の処理です。
焙煎が終わると、内部や背面のチャフコレクターにチャフが溜まります。
・焙煎後にチャフコレクターを引き出して捨てる
・冷却トレイのチャフを掃除する
これだけでも、匂いや詰まりの防止になります。
日々のメンテナンスとしては、
「焙煎後にチャフを捨てる」「たまに内部を軽く掃除する」
この程度を習慣にしておけば問題ありません。
まとめ
aillio Bullet R1 V2は、購入から焙煎開始までのハードルが比較的低く、
ログを見ながら焙煎レシピに再現性を持って向き合える電動焙煎機です。
・設置や電源の選択肢がある
・PCと連携して焙煎を数値で管理できる
・家庭用サイズでありながら、店舗利用にも対応できる
こうした点から、
「自宅で焙煎を始めたい人」
「小規模ロースターや店舗で焙煎を内製化したい人」
どちらにとっても現実的な選択肢になる焙煎機だと感じています。
実際の一例の焙煎レシピや、使ってみた感想などは、
先ほど紹介したこちらのレビュー記事で詳しく書いていますので、
これから導入を検討している方は、ぜひそちらも参考にしてみてください。
Bulletは、焙煎を「感覚」だけでなく「理解しながら」積み重ねていける焙煎機です。
長く付き合える一台として、家庭用にも店舗用にもおすすめできるモデルだと思います。









